【毎月のHRニュースをお届け】HR News Recap 10月号

編集部が「従業員エンゲージメント、人事、組織、マネージメント」の観点から気になった記事をpickする「HR News Recap」。2021/9/20〜2021/10/18までの記事をご紹介します。

 

パーパス

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「新しい力とインターネットで日本の閉塞感を打破する」サイバーエージェントがパーパスを制定

多くの企業が自社の存在意義として明文化し始めた「パーパス(Purpose)」。サイバーエージェント社は10月にパーパスを制定したと発表しました。「新しい力とインターネットで日本の閉塞感を打破する」というパーパスを制定したサイバーエージェント社。新型コロナウイルス感染症の影響を受けた社会の閉塞感を打破し、日本を元気にしたいという想いでこのパーパスを明文化したとのこと。

 

UCCグループ、新コーポレートメッセージ制定。KIGIらが制作に参加したパーパスムービーを公開

10月に新たなパーパスとバリューを制定したUCCグループ。パーパスは「よりよい世界のために、コーヒーの力を解き放つ」。パーパス・バリューの制定にともない、コーポレートメッセージとして「ひと粒と、正解に、愛を」へと一新しました。UCCグループは、パーパスをイメージした動画をYouTubeと公式サイトでも公開。温かみある手描きのアニメーションで進むこのムービーは、まずは社員にイメージとして共有し自分ごと化するために制定されたそうです。

※UCCグループからのニュースリリースはこちら:UCCグループは、新たな経営方針として「私たちの存在意義(パーパス)」「私たちの価値観(バリュー)」を制定し、コーポレートメッセージを「ひと粒と、世界に、愛を」へと一新します。

 

組織づくり

創業時から「週休3日」のベンチャー企業。社員はどう働いているのか?

オフィス向けの無人ストアなどを展開する600(ろっぴゃく)社は、2017年創業以来、週休3日を導入している企業です。土日に加えて水曜日が定休日で、社員は定休日には複業や趣味などにあてているとか。社員の1名は複業によって得た知識が本業に生きることも多いと語り、「スキルの輸出入ができている」とのこと。上手く活用する社員がいる一方で、若手クリエイターにとっては、”手数をこなして成長していく”ことが一般的ななか、週休3日では経験の差が出てくることもあると述べる社員も。週休3日の働き方、どう考えますか?

50人で評価額2,100億円を越えたNotionに聞く、少数精鋭のプロダクト組織のつくりかた

最近話題のNotion。少人数でここまで事業を成功させてきた企業としても、Notionは注目に値します。本記事内でのインタビューにて、Product and Design LeadをつとめるRyo Lu氏が組織づくりについてのヒントをたくさん述べてくれました。Notionは単独で成立している機能がほとんどなく、相互に関わり合っているプロダクトだからこそ、柔軟に協業できる組織体制が必要で、自然と部門間の垣根をつくらない今のような組織づくりに落ち着いたのだと述べます。2019年頃まで長きに渡って小さく保ち、驚くことにNotionは2020年まであえてプロダクトマネージャーを置いてこなかったそうです。有能なリーダーであることや、ものづくりに対する姿勢とオープンマインドであることを徹底的に重視して採用をしてきた結果、スタートアップがしばしば陥る、「組織を拡大することを我慢でき」ず、「後追いで負債処理を行うような組織づくり」にはハマらなかったとのことです。

 

リモートワーク

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リモートワーク普及でもオフィス整備、テック各社の狙いとは

Google社は、「直接集まることが重要」とする指針のもと2023年に開業するニューヨークのオフィスビルを購入する計画を発表し、さらにオフィス投資をすすめると発表しました。Amazon社は第2本社の建設を進めており、その他米国6都市のオフィスを借り、専門職をさらに雇用する計画も。Facebookはニューヨーク市内にオフィスを借りたほか、シアトル近郊でもキャンパスを購入。こうした動きは、若く優秀な人材は”オフィス勤務を求めるような企業でしか働きたくないと考えるかもしれない”という意図からのようです。

 

リモートワークは他チームとの連携が悪くなる…マイクロソフトの従業員6万人の調査で判明

Microsoft社は、米国における自社の従業員6万1,000名を対象としたリモートワークに関する研究論文を発表しました。この研究では、Microsoftの全面的なリモートワークへの移行は、社内のコミュニケーションやコラボレーションに悪影響を及ぼし、従業員の生産性と長期的なイノベーションを脅かしているとのこと。グループを超えて協力する時間も平均25%短くなり、新しい同僚や見知らぬ同僚、つまり以前にコラボレーションしたことのない人と協力する時間も短くなったそうです。オフィスで共有する時間の減少が悪影響を及ぼすかもしれないとあらゆるところで話されてきましたが、それが研究でも明らかになったようです。

参考:Microsoft、リモートワークの影響を約6万人の従業員で調査した研究論文発表

 

評価制度

メンバーの活躍を“大胆に”報いる──大幅アップデートされたメルカリ人事評価制度の内容と意図

2021年2月に人事制度を大幅にアップデートしたメルカリ社。新人事制度として大きく変更された内容としては、期待される成果とバリュー発揮行動を分けて定義されたグレードを軸に据えた点だそうです。なかでも「行動」が重視される仕組みにしているとか。組織が拡大するにつれ、経営陣とマネージャー陣の議論では「給与をどうするか」の議論がメインになり、メンバーからも経営陣からどう評価されているか見えづらくなってきたという課題感があったそうです。また、この改定の過程ではD&Iの考えも取り込まれ、翻訳された新人事評価制度に関して、英語話者の社員から”日本語を変える提案”などもあったそうで、「どちらかの言語がメイン」という決め方を避けられたとのこと。人事制度はあくまで会社をより成長させるための手段であり、現場の意見を吸い上げ随時改善していきたいと締めくくられていました。

 

トレンド

ビデオ会議でカメラの映像の代わりに絵文字を配信するためのツールを作った

ビデオ会議で顔出ししなくても感情を表現できるように、絵文字やテキストをカメラ映像代わりに表示するためのサービスが登場!Zoomのイベントでパネルディスカッションに参加することになったが、顔は出したくないと考えた末、誰かが話しているときに、合いの手を入れられると良いのではということでは?と作り始めたCatNoseさん。ご自身以外にも需要があるかもとサービス化されたとか。ぜひ使ってみてはいかがでしょうか。

 

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    Moeko Tanaka

    @Engagement編集長兼リサーチャー/ライター。セブ島に住んでいます。